香港で会社設立をご検討されている皆様、香港の会社番号制度が変更された点についてはご存知でしょうか?2023年12月26日以降、香港法人の会社番号は、従来の「Company Registration Number」から「Business Registration Number」へと移行しています。

この変更は、香港における会社管理制度の更なる簡素化と効率化を目的としたものですが、従来のCompany Registration Numberをお持ちの方にとっては、戸惑いや不安を感じられる方もいらっしゃるかもしれません。そこで今回は、Company Registration NumberからBusiness Registration Numberへの変更点について詳しくご説明いたします。

元々、Company Registration Numberは、香港で会社設立時に発行される固有番号で、香港法人の会社設立証明書(CI)に記載されていました。香港における会社の識別番号として、様々な場面で必要となり、例えば、銀行口座開設、各種ライセンス申請、納税、登記簿謄本発行、各種契約書作成など、会社運営において必要となる手続きのほぼ全てにおいて使用され、香港法人の登記内容や財務状況などを確認する際に必要となる重要な情報であり、香港における事業活動を行う上で欠かせない存在でした。

しかし、2023年12月26日より、Company Registration Number制度廃止に伴い、香港法人における会社番号は、8桁のBusiness Registration Numberへと変更され、同時に、名称もUBI(Unique Business Identifiers)へと統一されました。従来のCompany Registration Numberよりも短く、記憶しやすいという利点があり、UBIは、香港会社登記所(Companies Registry)が管理する中央データベースに登録されており、より高いセキュリティと透明性を確保することが可能となりました。

この変更に伴い、Company Registration Numberが記載されたCIに基づいて設立された香港法人は、引き続き有効ですが、従来のCompany Registration Numberが記載された登記簿謄本や各種証明書は無効となり、銀行口座、ライセンス、ビザ、契約書等、Company Registration Numberを使用していた各種手続きにおいても、Business Registration Numberへの切り替えが必要となります。このように今後、香港法人として活動するために、従来のCompany Registration Numberをお持ちの方は、新しいBusiness Registration Numberを取得しなければならなくなりました。新しいBusiness Registration Numberの取得するには、香港税務局(Inland Revenue Department)のウェブサイトにて、申請フォームをダウンロードし、必要事項を記入して提出することで取得が可能です。

UBIは、香港法人の識別番号として使用される一方で、Business Registration Numberは、香港における事業活動の登録番号として引き続き使用されます。Business Registration NumberはCompany Registration Numberと同様に、香港税務局(IRD)への納税や、銀行口座の開設、ビザ申請、契約書の締結、各種ビジネスライセンスの取得などに必要となりますので、香港で会社設立をする場合、Business Registration Numberの取得は必須です。

このように、香港における会社番号制度は、2023年12月26日をもって大きく変更されました。従来のCompany Registration Numberは廃止され、新たにUBIが導入されています。ご自身の香港法人のUBI確認方法や、今後の対応についてご不明な点があれば、ご自身で香港会社登記所のウェブサイトにて確認することもできますが、香港法人設立を専門とする会計事務所やコンサルタントにご相談されることをおすすめします。